ポロロッカの卵

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【もう使えない】「なるほど」は最悪の相槌?! その理由を語源的&語感的に徹底解析してみた話

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こんにちは。

「なるほど・ザ・ワールド」の語感だいすき、ポロロッカです。





普段だれかと話してる時に、

「なるほどな〜」

「なるほどですね……」

「なるほど・ザ・ワールド!」

なんて相槌、ついつい使っちゃいませんか?




実はそれ、


最悪の相槌なんです……



今日は「なるほど」が相槌として最悪な理由を、
語源的、そして語感的2つの観点から徹底解析したいとおもいます。




もくじ

「なるほど」は"話を聞いていない証拠"

会話中についつい無意識で使ってしまう「なるほど」という返事ですが、

世間ではよく「話を聞いていない時の相槌」として定評があります。



相槌の基本として、

  • 一言付け足して返す
  • 相手が思わず話したくなるようなパスをする

というのはとても重要で有効な手段です。


なぜなら、喋る割合が 相手:自分=8:2 ぐらいだと、相手側はとても気持ちよくなるから。

やっぱり人間は誰しも、自分の話を他者に聞いてほしい生き物なんです。


そのためには、逆に「なるほど」などの言葉のキャッチボールをそこで止めてしまう相槌は好まれないということになります。




さらに、そんなにも「なるほど」がダメな相槌だと囁かれるのには、語源的にも語感的にも、明確な理由があるのです。


【語源的解釈】「なるほど」はイジワルな意味?

「なるほど」という言葉は、室町時代末期〜江戸時代初期頃から俗語として使われ始めた言葉です。

つまり、あまり公式の場では使わない方がいい言葉なのです。



……とは言っても、もう現代では辞書にもデカデカと載るぐらい公式の言葉遣いとなっているので、「当時は俗語だった」というのは「現代に『なるほど』を使うべきではない」理由にはなりません。



問題は、当時使われ始めた語源にあります。



もともと、「なるほど」とは「なるべきほど」という言葉の「べき」が省略されてできた言葉です。

「なるべきほど」とは、現代語では「できるだけ」という意味だと捉えて問題ありません。


そんな「なるべきほど」が派生した語は、「なるほど」以外にもあります。

「ほど」が省略された「なるべく」です。

これはまさにそのまま「できるだけ」という意味であることは、火を見るよりも明らかですね。



つまり語源的に考えると「なるほど」には、
『(あなたの言っていることが理屈にあっているかどうか、) できるだけ (確かめてみよう)』
という少し意地悪な意味合いを含んでいる、ということになります。




現代的な意味としては"納得"を表したい言葉なのに、語源的にはむしろ「ほんまかいな」的な意味合いがあるわけです。



↓参考文献↓


【語感的解釈】「なるほど」の連発は超NG

続いて、語感的な話をしていきます。


語感的とは言っちゃえば「その言葉の耳触り・聞き心地」のことで、言葉そのものの印象に直結します。

その分、さっきの語源的なことよりも現代に対応してます。



さて、語感的なことに関しては昔から常々言ってきておりまして、それを使ってとある楽曲の歌詞を新たな視点から解釈したこともあるぐらいです。


てなわけで僕は語感に絶対の信頼と確固たる信念を置いているわけですが、

そんな"語感的解釈"という視点から「なるほど」という言葉を見ると、めちゃくちゃヤバイことに気がつきました。



「なるほど」の発音方法を解析すると、

  • 「なる」→舌を上アゴに密着させてから喉奥へ翻す
  • 「ほど」→肺の息がこもって漏れてから、重く振動する

これらの複合技、ということになります。


まさに相手の意見を「なる」で呑み込み、「ほど」と共に深奥から重い同意を表出する音なのです。



つまりこの言葉を発するには少し大きめのエネルギーを要します。


だからこそ ここぞという時や 深く同意をしたい時に「なるほど」と使うと効果的なのですが、
逆に連発してしまうと、相手は重くて少々うんざりしてしまい、あげく「本当に人の話を聞いてるのか……?」となってしまいます。

いわば「オオカミが来たぞ〜〜!」と嘘を言い過ぎて、本当にオオカミが来た時に誰にも信じてもらえなかった童話の中の少年のようになってしまいます。
それでは逆効果ですね。



この解釈では、「なるほど」自体が相槌として最悪 というわけではないですが、現代人がよく使う用法(使いすぎてしまう)は くどくてよろしくない、ということになります。



↓参考文献↓


「なるほど」に替わる"ベターな相槌"

……とは言っても、もう身体に染み付いてしまった「なるほど」という相槌を全く使うな!というわけにはいきませんし、そんなこと大抵できるもんでもありません。


そこで、「なるほど」に替わる"ベターな相槌"を紹介して、終わりたいと思います。


語源的にベターな相槌

語源的には「なるほど」はイジワルな意味であり、元が俗語なので公式の場ではあまり使わない方がいい、と言いました。



そこで、そんな公式の場、つまり目上の人や取引先との会話で「なるほど」と言いたくなった時に使うべき相槌を紹介。それは、

「仰るとおりです」

です。



これを使えば、納得・深い同意 を最大限の品格をもって表明できます。

ぜひとも使ってみたい相槌です。


語感的にベターな相槌

これは「なるほど」に替わる、というより、ただ「なるほど」と言うよりもより良い相槌と捉えてもらった方がいいです。



語感的に相手が心地よく感じる相槌は、ずばり

母音の感嘆詞を頭に付すもの

です。


具体的には「ああ」「いや〜」「うんうん」「おぉ」などを「なるほど」の前に付けろってことですね。



母音「あいうえお」は、声帯の振動だけで出す自然発生音です。声帯の振動がそのまま口腔内に響いて発音されます。

つまり、子音と違ってニュートラルな印象与える、人や物に親和する音というわけです。


これを頭に付けることで、マイルドで共感を呼びやすくなります。「なるほど」の深く重い印象を和らげてくれます。



そんなに固くない場面でも使いやすいので、この技法はぜひとも覚えておきたいですね。


まとめ

  • 「なるほど」の使いすぎは禁物
  • 「仰るとおりです」や「ああ、なるほど」などを使ってみるとベター

というわけですね。



語感の話に関しては、これからもいろいろ記事を書いていこうと思うので、ぜひ楽しみにしておいてください!








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