"自分の苗字の駅"に行きたいけど、インターネットには晒せな〜い!!
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こんにちは。
休みの日は家でうつ伏せもしくは仰向けになっているポロロッカです。
そんな超インドア派の僕ですが、実は旅行が大好きです。
これまでも「日本各地に足を運んで反復横跳びをして帰る旅行」などを年2ペースでしてしまうほどには旅行が大好きなのです。
「インドア派なのに旅行好き」とかいうx軸とy軸を併せ持ってるわけですが、そんな僕には1つ、小さい頃からの大きな夢があります。それは……
そう、僕は幼い頃から
『いつか【自分の苗字と同じ名前の駅】に行って、そこで記念写真を撮りたい』
という夢を抱きながら生きてきました。
そして年月は流れ、22歳 春……
大学4年生だけど卒業旅行に行く同級生もコミュニティもなく、バイトするだけの日々…………
……行くしかねぇだろ!!!!
(泣きながら)
虚しさはありますが、それ以上の『夢を叶えたい』という感情が、僕を旅に駆り出させました。
ちなみに、意を決した翌日 バイト先の後輩さとう君にその話をしたところ「今週末ですか! 行けます! 行きます!」というプロ卓球選手のラリーみたいな返答をされたので2人で行くことになりました。なにこれ、チョレイ?
……さて、本題に戻りますが、このままこの旅行記をブログにすると、僕の本名がインターネットの海に放り出されることになります。現代のネット社会において、そのような行為は『死』ひいては『一人暮らしにおける電子レンジの故障』を意味します。
というわけで、今回の旅行では
【目的地(以下『苗字駅』)までに通過する『苗字っぽい駅』に途中下車して、なんの思い出もない記念写真を撮りまくる】
というトラップを仕掛けました。
これによって僕の本当の本名は特定されることもなく、さらに一世一代の大旅行〜あんたの夢叶えたろかいスペシャル〜を記事に残せます。さんま・玉緒も大喝采。
というわけで苗字駅紀行のはじまりはじまり〜
当日朝 大遅刻
本当にごめんなさい。
普段とは違うバスだったため、朝からいきなり集合場所に遅刻してしまいました。ほんとごめん。
さとう君に連絡すると、1分後にマックスむらいのLINEスタンプ【キミに落ちコン!】が返ってきました。相当大激怒しているということなのでしょう。大人の謝罪10コンボ決めたいと思います。
「落ちコンでちゃダメだな」と顔を上げると、漫画ならトーンで塗りつぶしただけみたいな空が広がってました。幸先anxiety。
出発
そうこうして集合時間から30分後、僕はようやく集合駅に到着しました。
もちろん、そこには30分間待たされたさとう君がいたので、目一杯の謝罪と『あとでリングドーナツ奢るね』という約束をしましたが、断固として拒否されました。
そしてひと段落ついたので、僕はずっと訊きたかった質問をしました。
ポ「なに持ってきた?」
何を隠そう、旅行が決まった時点でさとう君には
『なにか1つ、"いらないもの"持ってきて』
という実家の日曜日の昼ごはんぐらい雑なお願いをしていたのです。
するとさとう君は"待ってました"と言わんばかりの顔で、上着の内側から棒状のものを取り出しました。
さ「これです」
一目での理解のしにくさレベル88の物体が、そこにはありました。
ポ「これは、なに?」
さ「肩たたき用ゴムボール付き孫の手です」
ポ「肩たたき用ゴムボール付き孫の手」
さ「肩を叩けるし、背中もかけるんです」
ポ「肩を叩けるし、背中もかける」
さ「100均です」
ポ「100均」
さ「実家にもあります」
ポ「実家にもある」
情報の矢が天下分けめの合戦レベルで飛んできました。がんばって僕からツッコミを入れないといけません。
ポ「この帯みたいなのはなに?」
さ「パスタを巻いてた帯です」
ポ「パスタを巻いてた帯」
さ「茹で時間は7分です」
確かによく見ると、茹で時間7分のパスタの帯でした。『なんで納得しないといけないのだろう』とは思いましたが、納得しないとストーリー進まなさそうなので納得しました。
ちなみに僕が持参した"いらないもの"は【ただのハンガー】だったので、0勝1敗での旅のスタートが決定しました。
ハジメテの途中下車
「僕のかばん小さいんで、ポロロッカさんのリュックに入れといてください」と肩たたき用ゴムボール付き孫の手を渡され、遅刻したせいで言い返せない自分がより一層憎く感じられながらも電車に乗車。
逆にその小さいかばんに何入ってんの? と訊くとゲームボーイが出てきたので僕は会話するのをやめました。
会話をやめて数駅ほど、いきなりめちゃめちゃ苗字っぽい駅があったので下車することに。
【山崎】駅です。
なんでもウイスキーの銘柄『山崎』の原産地らしく、そう言われると心なしかウイスキーの深い香りが匂ってくる気がしました(心なしでした)。
この時点で2人とも朝ごはんを食べていなかったので、駅前のコンビニに行ったんですが……
おいまじか
"山崎"駅前にデイリー"ヤマザキ"ある
なにこれ? "あえて"?
どう考えても偶然の産物だとは思えないので、これは施工主の意図的ないたずらなのでしょう。周りに他のコンビニもないので街ぐるみのいたずらだと言えます。街ごと酔っ払ってる?
実際めちゃめちゃ笑ったし、ハジメテの下車がこの駅でよかったです。旅がもっと楽しみになりました。
ちなみに僕の朝ごはんは【食べ合わせ最悪セット】でした。口の中が真逆を向いてました。
さとう君に「リングドーナツあげる」と提案するも、またもや断固として拒否されました。4個入りなので定期的に提案しようと思います。
というわけで、リングドーナツを持ってパシャリ。
※【山崎】は僕の苗字かもしれないし、トラップかもしれません。
ド田舎とド下ネタ
リングドーナツを食べていると案の定手が油まみれでギトギトになってきました。
ちょうどペーパータオル的なものがなかったので、偶然リュックに入ってた30mm×24mmの僕の顔写真が6つ印刷されたA4用紙で拭いたんですが、電車で向かいに座っていた女子大生が目をひん剥いてたのが印象的です。
さて、そこからいくつか電車を乗り換え、車窓から見える景色がどんどん田舎のそれに変わっていきます。『旅行始まった感』がプンプンし始めました。
東京都恵比寿出身の大都会っ子さとう君はその田舎景色にどんどん興奮していきます。車内で「やばい、やばいって!」と叫ぶのはやめてほしいですが。
さ「うぉぉすげぇ緑!!!! ネギかな?!?! ネギ生えてんのかなぁ?!?!」100歩譲っても"生やしてる"んだよ
さ「田舎すごい!!!! ダメっす! 次の駅降りましょう!!」ダメなの?
さ「俺ちょっと我慢できないっす!!!!」おいおいおい!!!!
……とツッコミを入れながらも、そんなさとう君と一緒にいると僕のテンションボルテージも最高潮まで上がってしまい……
ポ「うわマイナスイオンやべぇ!!!!!」
ポ「もう止まんねぇ!!!!!!」
ポ「あああああああああああああああああ!!!!!!!」
……取り乱してしまいすみません。
とにかくこの【竜野(たつの)】という駅での途中下車、旅行中1番の超絶ハイテンションにて過ごしました。ちなみに……
竜野駅前に……
めちゃめちゃエッチエッチすぎる銅像がありました…………
これには思わず、
ち○ちん、勃つの(竜野)!!!!
…………
……………………
…………ごめんなさい。
というわけで、竜野での記念写真はこれで。
※【竜野】は僕の苗字かもしれないし、トラップかもしれません。
雨
想い出の地【竜野】を後にして、僕たちは岡山県に突入。
車窓に自然が溢れてるし、花粉やばいし、駅と駅の間に5箇所ずつ墓地あるし、花粉やばいし、どんどん現実を離れていきます。
しかしさっき旅行用の体力をほとんど使ってしまったので、2人の口数も減る一方……
……これは僕のリュックの小道具が火を吹く時!!
ガサゴソガサゴソ……
うんしょこらてぃえ……
じゃーーん!!!!
ビリビリビブラスラップ〜〜!!!!
この時、さとう君に『は?』って顔をされ、なんなら「は?」って言われました。世知辛。
さて、これだけ見てもどうやって遊ぶのか分からないと思うので説明すると、ワイヤービリビリゲームをビブラスラップ(ハンバーグ師匠が持ってる『カァ〜ッ』て鳴る楽器)と手錠(SMグッズ)に応用したものです。
(参考 : ワイヤービリビリゲーム)
つまり、手錠をビブラスラップに触れないように通していき、当たってしまうと……
BIRI☆BIRI
はい。とんでもなく凶悪なおもちゃですが、問題点が2つあります。それは、
- 別に電気流れてるわけじゃないので、ビリビリしてる感を自力で出さないといけない
- 手錠が当たると、ビリビリの代わりにビブラスラップが『カァ〜〜ッ!!』って鳴る
ということです。特に後者がネックすぎたので、夜に宿に帰ってから遊ぶことにします。
さて、そうこうしながら走行しているうちに、岡山駅目前というところまで来ました。
というわけで次の苗字っぽい途中下車スポットは【高島】駅なんですが……
ここに来てめちゃめちゃ雨が降ってきました。
降水確率80%の予報だったので僕は傘を持ってきてたんですが、さとう君は「荷物を増やしたくない」という理由でNo傘でした。きみにとってゲームボーイはなんなの??
さ「ポロロッカさん、傘入れてくださいよ〜」
ポ「そんなゲームボーイボーイは入れましぇーん」
さ「1回風邪引いてからその風邪移しますよ」
ポ「その脅し文句なんかめっちゃ嫌だな」
というわけで、「傘入れてあげな〜い」のポーズで、高島駅での記念写真を撮りました。
記念写真を撮りました。
※【高島】は僕の苗字かもしれないし、トラップかもしれません。
「あれ」のリサイクル
岡山に到着し、そのまま香川県へと向かいます。読者のみなさまに僕の苗字を悟られないために、一旦香川にうどんを食べに行くことにしました。こんな動機ある?
さて、ひと通りリュックの中の荷物で遊び終わったのですが、一周回ってこいつらの影が薄いことに気付きました。
『肩たたき用ゴムボール付き孫の手』と『ただのハンガー』
【食べ合わせ最悪セット】がここにも爆誕してしまいました。
これ、どうやって使おうかなぁ……ねぇさとう君!!
……ん??
さとう君、そのかばんよく見せて……
……?! こ、これは……!!!!
ひらめいた!!!!!
つまり……
これを、
こうして、
こうじゃ!!!(ビュン)
『肩たたき用ゴムボール付き孫の手』と『ただのハンガー』を組み合わせたら〜〜!!!!
『弓矢』になるぅ〜〜〜!!!!!!
うぉぉぉぉおおおおおおおおおおおんんんんんんどこまで飛ぶねんんんんんんんん!!!!!!!
『肩たたき用ゴムボ……』……いや『矢』!!!!!!!!
どこまで飛ぶの???!!!?!?!!?!
待てって…………
ば!!!!!!
捕まえた!!!!!!
というわけで、【児島】駅まで飛んでいってしまうくらいの弓矢が完成しました。
※【児島】は僕の苗字かもしれないし、トラップかもしれません。
果たして僕の苗字とは……?
夜が来ました。
宿に戻り、『ビリビリビブラスラップ』に勤しむ僕を見るさとう君の目はとても冷たいものでした。サイゼリアの「真イカのアンチョビソース」のお皿ぐらい冷たかったです。
ポ「やってみたら案外たのしいから!(カァ〜〜ッ)やってみてよ!(カァ〜〜ッ)」
さ「絶対嫌です」
ポ「も〜!! じゃあトイレ行ってくるから、その間ここ置いとくしやっといてね!!」
「ビリビリビブラスラップを思わずやりたくなるような罠」、通称『ビリビリビブラスラップトラップ』を仕掛け、僕はトイレに行きました。
帰ってくるとさとう君はゲームボーイに夢中で、『ビリビリビブラスラップトラップ』の周りには『トラップ返し』が施されていました。
玉が4つ、穴が2つあるので「男2人分の展開図かな?」とか考えていたんですが、
その時、
なんと僕の脳みそにビリビリと電流が流れました。
な、なんだ?!
もしかして、本当の『トラップ』を仕掛けられたのか?!?!
(……ザー、ザーーーーーッ)
?!?!
これは……?!?!
今日撮った【山崎】駅の写真?!
(サーーーーー……)なんだ?!?!
(サァ……)こ、これは…………
リングドーナツ?!?!
一体なにを意味しているんだ?!
(……ザー、ザーーーーーッ)
今度はなんだ?!
これは……
【竜野】駅の下手くそな側転?!!!
(サーーーーー……)まただ!!!
(サァ……)これって…………
もしかして……【K】??
ってことはさっきのリングドーナツは【O】ってことか?!?!
(……ザー、ザーーーーーッ)
くっ……またか!!!!
【高島】駅……
つまり、今日撮った写真が順番に思い返されていくってわけか……!!!!
(サーーーーー……)次は何の文字なんだ……
(サァ……)え…………
めっちゃ分かりにくいけど、おそらくこれは【A】だな!?!?!?
O・K・A……『おか』?
もしかしてこのトラップ…………
(……ザー、ザーーーーーッ)
来た!!!!
4つ目に下車した駅っつったら……
【児島】駅!!!
(サーーーーー……)もしやこれって……
(サァ……)おいおいちょっと待てよ…………
【D】だよな?! だよな?!?!
大体察しがついたぞ…… 数多の『苗字っぽい駅』で撮ったトラップをつなぎ合わせて、さては"真実"、つまり【本当の苗字】を導き出そうとしてるな……?!?!
O・K・A・D ……
そして苗字…………
つまり残る1文字は………………
(ピュルルルルルルル)
(ピューーーーザーーーーーー……)
(ドックン……ドックン……)
こ…………これは………………!!!!
ゲームボーイ!!!!
ってことは……
(サーーーーー……)僕の苗字もここまでか……
(サァ……)くっ……え、んん?!?!?!
【U】?!?!?!?!
え、は、え、???
OKAD・U?!?!?!
それって…………
おかづ?!?!?!?!?!?!
おかづ……………………
おかづ…………
おか……
づ……
青年「ふんふふ〜〜ん♪」
青年「今日のおかずは〜〜」
青年「大好きなハンバーグだぁ〜〜〜♪」
うぅ……おか、づ…………ん???
え……? ここは、どこだ…………?!?!
(ドンドンッ)
これって……ガラス張り……?!
青年「ハンバーグ〜〜ハンバーグ〜〜バーグハンバーグバーグ〜〜〜」
誰かいるのか?!?! なんだこの陽気な鼻歌は?!?!
青年「ハンバーーーーーグ!!!! ッカァ〜〜〜〜ッ!!!!!! のハンバーグ〜〜♪」
え、ハンバーグ師匠のビブラスラップネタ?!?!
てか誰だか分かんないけど、おかずにテンション上がる前に 僕をここから出してくれ!!!!!!
青年「ハンバーグ〜〜」
おぉぉおおおおおおおおおい!!!!!!!!!!!!!!(ドンドンドンッ)
青年「よぉし、たべるかぁ!!」
(おぉぉい!!)
青年「……ん? 今なんか聞こえた??」
(おぉぉおおおい!!! こっちだよぉ!!!)
青年「え?! なにこの写真、動いてる!?」
(おぉぉぉおおおい!!!! 『おかず♪』じゃなくて助けてくれぇ!!!!!!!)
青年「キミは一体誰だ?!?!?!」
『おかづ』じゃなくて…………
『岡田』だぁぁああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!
おわり
※この物語はフィクションです。【岡田】は僕の苗字かもしれないし、トラップかもしれません。