ポロロッカの卵

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新たな視点から物事を見つめ直す新感覚横丁人情ブログ

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第一回五十音であいうえお作文選手権

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こんにちは。

 

昨日の成人式で借りっぱなしのガンダムのDVDを実に5年ぶりに友人に返せたポロロッカです。

 

 

本日は1月10日、世間では110番の日なんて言ってもてはやされている日らしいです。

正直そんなことされると、実際に110番に電話をしなければいけない時に、日付を煽ったイタズラと思われて電話しても手抜きの対応をされる未来しか見えないので、今日だけはせめて詐欺にかからないようにする所存でございます。所存スクエアガーデンです。

 

 

というわけで、本日は

第一回五十音であいうえお作文選手権

をしたいと思います。どういうわけだよ。

 

少なくとも冒頭の雑談に寄せたいので、テーマを詐欺にしようと思います。

あ から始まって ん で終わる、濁音・半濁音・拗音を抜いた全46文字46個の文を作って作文を作ります。一文字あたり文ひとつです。スタートです。

 

 

あ あの日から正確に何日経ったかは判らないが、普通に日々を過ごしていればそのたった1日のことなんて優に忘れていてもおかしくない程の月日が流れたことは、僕のたりない脳みそを絞らずとも解ることだった。

 

い 色々なことに中指をつき立てて生きていた僕が、今ではすっかり社会の歯車を動かすひとつのパーツに成り下がっている。

 

ウイスキーを干からびた喉に流し込む。

 

え エメラルドグリーンとは言い難い 鈍く輝く石がほんのちょんとついている指輪が、グラスと当たり音を立てた。

 

お 音楽が死んだ。

 

か かったるいこの世界をよりかったるくさせたのは、音楽が死んだからだった。

 

き きな臭い宇宙人が襲来し、日本の中枢人物達は願い事をひとつ叶えられる代わりにその権力を引き渡すという条約を結ばされた。

 

く くだらないとしか思わなかった。

 

け 権力になんの魅力も感じなかったし、願い事などを叶えさせるという事が起こりうるわけがないとも思っていたし、なによりそいつらの願う事なんてなによりくだらない事だろうと思っていたからだ。

 

こ 「この世界から、音楽を消してくれ。」

 

さ 最高裁判所長官篠田の願い事は、僕の想像の何倍も怖く感じられた。

 

し 篠田は、超絶対音感という能力を持つ、この世でたった一人の人間だった。

 

す 絶対音感(スーパーパーフェクトピッチ)は、普通の絶対音感に加え、この世の全ての生物の心の声も聞くことのできる能力だ。

 

せ 先天的にそれを持って生まれた篠田は、その能力で公平な審判を下せることから最高裁判所長官という地位を手にしたわけだが、その能力には大変大きな欠点があった。

 

そう、「この世の全ての生物の」心の声が聞こえてしまうのだ。

 

た 例え地球の裏側にいる人でも、耳をすませば心の声が聞こえてしまう。

 

ち 致命的なのは、その人が音痴な場合だ。

 

つ つまり、心の中での独り言はもうどうでもよくても、心の中で下手に歌われたらば、その人に絶対音感がない限り、それは聞くに耐えないものになるのだ。

 

て 訂正もできないから、その人はそのまま歌い続けるし、それほど我慢できないことは篠田にとって他になかった。

 

と 特殊な悩みだが、彼にとっては一番大きな悩みであるそれを解決すべく、音楽の抹消を望んだのだった。

 

な なにもなくなったも同然だった。

 

に 人間は娯楽ありきで生きていけるのに、僕にとっての最大の娯楽「音楽」を消されたのだ。

 

ぬ ぬー。

 

ね 寝る間も惜しんで書き上げてきた曲たち。

 

の ノートの五線譜にはその努力の結晶が駆け回っていた。

 

は 白紙になった。

 

ひ ひとつ残らず、意味のないものになった。

 

ふ 再びは戻ってこなかった。

 

へ 並行世界を歩む僕は今頃、メジャーデビューしているかもしれないのに、なんて幾度となく考えたが、あの頃の青春はもう帰ってこなかった。

 

ほ 放課後の教室でかき鳴らしていたギターは、今ではもう死んだ木そのものになった。

 

ま マイクはただの拡声器になった。

 

み みるみるうちに快楽を失った僕は、ついに笑わなくなった。

 

む 無表情になった。

 

め 目は見るためだけに、口は話すためだけに使われるようになった。

 

も 戻ってこない過去を忘れるために僕は毎日、酒を呑んだ。

 

や やっとのことで就いた職を手放さないよう、誰にも逆らわず真面目に働いた。

 

ゆ 指にはめたバンドマン時代の名残は、その輝きを失っていた。

 

よ ようやく忘れられそうになった頃。

 

ら ライブハウスから ライブの出演依頼メールが届いた。

 

り 理解できなかった。

 

る ルール違反どころか、逆らうことなど不可能なはずの「ライブ演奏」を取り行っているライブハウスからのメールに困惑した。

 

れ 0%だった希望メーターの針が、少し振れた。

 

ろ ローソンに駆け込んだ僕は、そのライブへの出演費として10万円を振り込んだ。

 

わ 悪い業者による新手の振込詐欺で、ライブなどは二度と開催されなかった。

 

を をぉ〜〜〜ん。

 

ん んにっどっとだまされるかボケェーーー!!!

 

 

 

「ぬ」と「を」と「ん」、むずすぎん??